平成14年8月27日 晴れ NO2
 武蔵小金井とその近くに住む友達に会って、沖縄料理を食べるために出掛けたのですが、思いも掛けず小旅行になり、いい散歩になりましたので紹介します。
 農家の庭には畑があり、開け放した縁側からは涼しい風が入ってくる。蒸し暑いのになんか夏らしくていい感じ。こんな所に住みたい。こんな家で、体験民宿をしたいよ。平面図を見ながら、この土間の囲炉裏ではウェルカムドリンクやみんなで囲んで夕餉にしたらいいなぁ。ここには何をする。とかってに想像が広がる。
 一番大きな、吉野家では、竹馬や駒、おはじきなどの昔ながらの遊び道具があり、夏休みイベントなのかボランティアの年輩者達がわら草履を作っていた。わら縄作りの体験が出来るようだ。ボランティアと言えば、園内とのいたるところに畑や花壇が有るのだが、地域のボランティアの人たちの努力で出来ている。
 千と千尋の町のモデル。確かにそうかも知れない。しかし、ここからあれだけの物を想像して作り上げた人の感性はすごい。油屋のモデルの子宝湯。まるで神社仏閣のような作りの屋根。中も天井が高い。湯の入っていない浴槽は妙に深いが、昔の銭湯の方が深かったんだろうか。立ったままでも良さそうな深さだが、三つの湯船はすべて高さが違う。
 洗い場の真ん中のカランはなんかスッキリしていると思ったら、堺に鏡がないのです。向かい合わせでこんにちは。って感じで身体を洗ったのだろうか。湯船の深さは、女湯の方が少し浅かった。
 確かにこの下町中通りを歩いていると、千と千尋の町が浮かび上がってくるような気がする。釜爺が忙しく働いていた、引き出しだらけの部屋は文房具の三省堂。でも、千尋の両親がむしゃぶりついていた食堂はどこがモデルなんだろう、やっぱり一杯飲み屋の鍵屋だろうか。
 子供の塾が有るというので、園内で子供達とはお別れして、せっかく来たのだからachaさんはゆっくり見て行ってくださいと言うお言葉に甘えて、私は1人残り見学を続けたのでした。 沖縄料理の店でもらったちんすこうと缶茶でお茶をしていると、ますますこんな家に住みたいなぁ。と思う気持ちが高鳴ってくる。
 農家だけでなく大正建築の女中部屋が有る家も、田園調布の洋館も、玄関ホールの広い家も、昔の新建材を使っていない家はなんか暖かい。木のぬくもり、板ガラスの風音。そこに座っているだけで、心が豊かになってくるような気がする。それは、園内に沢山ある木々の気なのだろうか、なにかパワーを感じる。
 私が一番気に入ったのは、西川家別邸。大正11年建設の純和風な家。農家の吉野家は土間も囲炉裏もあっていいのだが、その後に見た、この西川家がなんだかいいですね。どちらかを選べと言われれば、西川家。両家とも約60坪。
 西川家はどこの部屋に行くのにもどこかの部屋を通らなくていいようにか、周り廊下がほぼ一周している。応接間が和室で、トイレが客用のも有る。これはこのまま商売できる家だ。と思ったのでした。
 園内には二ヶ所の食べ物屋がある。飲み物の自販機は数カ所。下町中通りにある、武蔵野うどんやは3時までしか営業していない。うどんだけでなく、コーヒーも300円と書いてあるので、一休みと思ったら、もう3時は過ぎていました。高橋是清邸では、庭を見ながらカレーや中華丼なども食べられる。今の季節はかき氷も有ります。
 あんなに天気が良かったのに、突然の大粒の雨。天気予報あたり!。さっきまで日傘だった傘が雨傘として大いに活躍。
 1人で残っていたすべての建物を見学した。よく歩きました。
 結局園を出てきたのは4時を過ぎてしまった。この時間だと、もう新宿湘南ラインはもう終わってるなぁ。と思いながらバス停でバスを待ちながら、玉川上水も見学。新宿経由品川乗換京急で6時前に帰宅。
 江戸東京たてもの園には、スタンプも有ったりで、今日は旅の友のスタンプ帳を持たなかったことは、心残りだったけど、古き良き建物を堪能し満足、いい一日だった。
 周りには桜など広葉樹が沢山あるので、紅葉のシーズもきっといいでしょう。今回は時間がなかったので、周りの遊歩道を歩くことが出来なかったけど、お弁当を持って一日遊べそうな場所だ。ここは少し遠いが気に入ってしまった。

旅のお供は万歩計 20184歩

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